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2010年8月 アーカイブ

2010年8月 5日

C-DEPOT 2010 旅 -voyage- 開幕

いよいよ開幕しました「EXHIBITION C-DEPOT 2010」
初日はたくさんの方にご来場いただきました。


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二日目の本日は横浜赤レンガ倉庫1号館2Fにて13時より、


早川貴泰によるワークショップ
「みんなの体でアニメーションをつくろう! ~人間コマ撮りアニメーション・ワークショップ~」

が開催されます。


ワークショップの様子は、USTREAM(中継)にて配信しますので、会場にお越しになれない方はぜひご覧いただけましたら幸いです。


C-DEPOT 2010 USTREAM

2010年8月 7日

C-DEPOT 2010 旅 -voyage- 8/7のイベント

さて、C-DEPOT 2010も折り返し地点になりました。大変多くの方にご来場いただいております。

WEBサイトでは、これまでのイベントの様子と、展示の様子をUSTREAMにてご覧いただくことができます。


■ワークショップ


■展示風景


そして本日は、

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13:00〜
松田亜希子ディレクションのダンス・パフォーマンス
「Petite fille」(象の鼻テラス)
UST


15:00〜
出展者によるアーティストトーク
(横浜赤レンガ倉庫1号館2F)
UST


17:30〜
松本祐一による
「アンケート・アート・フェス」(岩崎博物館 ゲーテ座ホール)
アクセス

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展示の他にイベントがたくさんございますので、合わせてぜひご来場ください。よろしくお願いいたします。

2010年8月17日

青木伸介「行ってきます・・・行ってらっしゃい」

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[技法/材料]
木製パネル・アクリル塗料・フレーク・エポキシ樹脂


[作者コメント]
行ってきます。僕は結構好きな言葉だ。行ってらっしゃい。と返してもらえれば、なお良い。舗装された道からちょっと寄り道して、草むらをかき分ける。そんなちょっとのことが冒険だった頃を、ふと思い出した。


[解説]
伝統的な漆の技術を学んできた青木氏、様々な塗装技術をベースに作品を制作する今作は、シャープな草と液体のような物体のコントラストが絶妙に響き合う、抽象的な世界を表現している。

青山健一「天空の街 天空の白い城塞」

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[技法/材料]
ミクストメディア


[作者コメント]
子供の頃に想い描いていた空想の世界。今となっては忘れがちな空想・想像する事を作品を通して想い出し、次なる想像へ向けて旅にでよう。


[解説]
岩絵の具を用いて作画する青山は近年、空に浮かぶ浮遊城や街を運ぶ飛行艇といったファンタジックな世界を描いている。風化したような絵肌は時間の経過を感じさせ、見る者に郷愁を誘う。

ebc「デカルコ・アニマル」

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[技法/材料]
アクリル絵具・紙・MDF・人工芝


[作者コメント]
これは、参加した誰もがすぐにアーティストになれちゃう、そんな楽しいワークショップです。来場したお客さんに参加してもらえるだけでなく、その「場」の提供がみなさんと共に作り上げるアートとなるように、メンバーは周到に準備し練り上げてゆくのです 。


[解説]
ebcの十八番といえるデカルコマニーを応用した「だれでもアーティストになれる」参加型作品。今回はワークショップとして赤レンガの一階に陣取り多くの家族連れをたのしませていた。

大竹美佳「夢幻旅行」

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[技法/材料]
粘土・アクリルガッシュ


[作者コメント]
真夜中の眠っているのか、起きているのか分からないような睡みの時間、心はフワリと旅に出る。


[解説]
少女が横たわり窓の外を見ている。その眼差しには何が映っているのか。
木紛粘土、石粉粘土を用いて繊細な少女を造形する大竹作品は、何かを語りかけてくる。
見る者が独自の解釈で最後の一かけらを埋めることで作品が完成する。

金丸悠児「神の居住区」

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[技法/材料]
パネル・ミクストメディア


[作者コメント]
時の世界を泳ぐ古代魚を描きました。時の世界ではあらゆる物が、それぞれの時間を刻み、秩序無く記憶や記録が積み重なっていくことで成り立っている、不思議な空間です。実は貴方もこの世界の旅人なのです。


[解説]
会場でひときわ巨大な作品。古代魚(シーラカンス)が神木の手前を泳いでいる。
幾重にも重ねられた絵の具とコラージュが画面に奥行きを与えている。

河田聖友「Wall」

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[技法/材料]
ラムダプリント


[作者コメント]
イタリアのヴェネツィアに、漁師が住む小さなの島があります。この島には、カラフルに色が塗られた家が並びます。海霧の中から戻って来た漁師が 、自分の家を見分けできるように色が塗られたと言われています。同じような建物の壁に色が塗られると、家壁にはそこに住む人のアイデンティテーが現れます。


[解説]
個性的な家の色彩と造形を抽出した写真作品。実在する風景なのだけど、どこか幻想的。気がつくとあなたはその世界の住人になっていることに気がつくだろう。

久世祥三+坂本茉里子「Rhino・n(らいの・ん)」

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[技法/材料]
木・金属・電子部品


[作者コメント]
私たちは、電気や様々な技術を使用していながらも、最後には自然と人々の生活にとけ込むような温かみのある作品制作を目指しています。


[解説]
触ると音を奏でるオブジェ。音は耳障りがよくいやされる、そして愛嬌のあるサイに感情移入せずにはいられない。

佐野絢子+鈴木太朗「crystallized」

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[技法/材料]
漆・麻布・和紙・錫・LED


[作者コメント]
海外の人は日本人の文化をどのように見ているのでしょうか。多くの日本人は海外に日本を紹介する時、" 伝統工芸 "や" 技術の日本 "を紹介するでしょう。日本には一言で表現できるほど明確なものではない、様々なものが混ざり合った文化があります。私たちは今の日本を表すような作品を発表していきたいです。


[解説]
触れると柔らかく光るアクセサリー。柔らかく神秘的な光は、漆の素材が奏でる命の鼓動を感じさせる。まるで蛍の光の様。

島名毅「body-scape」

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[技法/材料]
ポーセリンスリップ・チャイナペイント


[作者コメント]
身体を景観としてとらえ、巡る v o y a g e


[解説]
トルソが、ぼんやりとレリーフ状に浮き上がっている陶板。女性のしなやかな造形美を独自の視点で表現した秀作である。

下田冬子「A Happy Blue Bird ~Over the Rainbow~」

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[技法/材料]
watercolor , pastel


[作者コメント]
日々のなかにある、ちいさな、すてきな物語。


[解説]
物語の一場面がボードに断片的に展示され、台の上に作者が製本した絵本が読むことで物語の世界に入ることができる。作者の優しさに溢れた、ほっと心温まるストーリーがここにはある。

末宗美香子「cosmopolitan species」

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[技法/材料]
綿カンヴァス・アキーラ等


[作者コメント]
旅をする中で出会う人々。彼らの予想もしない言動の数々に興味を惹かれたり、古都で出会ったお化けのような人のファッションに最先端のセンスを感じたりします。その驚きのようなものがファンタジックにふくらみ、私の想像するcosmopolitan species(その場所に生きる種)が生まれます。


[解説]
ポップに描かれた異世界の住人たち。彼らに出会う度に心躍るエネルギーをもらうことができる。ファッショナブルな末宗の感性は、同じく感度の高い異世界の住人予備軍を呼び集めるのだろう。

杉山治「.alice」

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[技法/材料]
リキテックス


[作者コメント]
仕事柄、普段からパソコンでドット絵を描く時間が多くあります。それは自分が常に作品のテーマに掲げてる "シンプル "ということに通じるものがあるということで、今回はドット絵をデジタルからアナログに変換してみました。これによる新たな世界観を模索しています。


[解説]
ある世代にはファミコン、ある世代には携帯絵文字、世代を超えて共感を呼べる作品である。デジタルとアナログを横断している作者ならではのオリジナリティーが光る。

高山穣「Orb」

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[技法/材料]
CG・自作プログラム(C言語)


[作者コメント]
本作品においては、数理造形によるCGアニメーションとして装飾的文様の表現を試みた。制作にはC言語による自作ソフトウェアが用いられており、個々のオブジェクトの色彩や動き、文様の変化などは乱数の複雑な組み合わせによって半自動的に制御されている 。


[解説]
いわゆるCGのアニメーションと思いきや、100%プログラミングによって出力されている神懸かり的な技術によって創られた作品。また色彩と造形の創造性の深さからは高山氏の美意識が溢れ出ている、数年もの年月を費やし完成させた超大作である。

滝口浩史「PEEP」

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[技法/材料]
digital C-print


[作者コメント]
他者を知る、見るということ。人間は社会上で、仕事や地位に就き、またそれぞれの個人の空間や時間を持っている。タイトルの「PeeP」は「覗き見る」という意味である。私たちは他者を知っているようで、知らない。他者を知ることとは、興味を持ってみることである。


[解説]
一人の人間の、「仕事」「プライベート」「好きな時間」をそれぞれ撮った写真作品。そのギャップを比べるだけでも楽しく、時にドキっとさせられる。

田部井 勝「眺望 -横浜赤レンガ倉庫1号館から-」

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[技法/材料]
ズームレンズ・CCDカメラ・テレビ・フィー


[作者コメント]
望遠鏡で覗くという行為は、世界に対して優位になった気分にさせる。しかし私たちは世界とは優劣なく、ただその中に在る。覗いてやろうと思っていたのにどうってことはない。常にあちら側から眼差しは向けられていたのだ。そう自覚する時、人は世界と出会う。


[解説]
C-DEPOT2010において唯一、横浜赤レンガ倉庫と象の鼻テラスをつなぐ作品。普段はデジタルテクノロジーを駆使した作品に定評のある田部井氏が、アナログ構造によって新たな境地を見いだした参加型作品。

鶴田学「ある日」

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[技法/材料]
陶土


[作者コメント]
ある日、象に会った。その姿は、ただただじっと立ち尽くしていた。そこには、静かでやさしい時間があった。『悲しみ』が見えた。「空しさ」、「孤独」、「痛み」、「恋しさ」、「会いたい気持ち」、「いつか遠い日の想い」、「叶わぬ願い」・・・が。そんな悲しき眼差しの奥にあるものを探しに行こうと思った。


[解説]
圧倒的なデッサン力と、超絶的な技術力によって生み出された「象」は実物以上のスケール感を放っている。焼き物ならではの土の質感や、あえて残された型取りの後など、細やかな演出が象の哀愁を引き立たせている。

名古屋剛志「Rosa ed azzuro」

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[技法/材料]
岩絵具・パネル


[作者コメント]
10年も前の他愛もない約束を信じて生きた男と女の恋愛小説があります。その作品を元に描いた作品が過去にありました。その物語の行く末を、新たに加筆し続けることで、彼らの未来への旅を追い続けようと思います。


[解説]
150号の大作。数年前に描かれた大作に加筆を加え、バージョンアップされた作品は現在の名古屋氏にしか描くことができない、時空を超えたエッセンスが込められている。

早川貴泰「CHEMISTRY「Period」 music video」

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[技法/材料]
ドローイング・アニメーション


[作者コメント]
「Period」は人気デュオCHEMISTRYの28th シングルであり、MBS・TBS系アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」第4期オープニングテーマ。本MVは、「鋼の錬金術師」のオマージュというコンセプトで制作。


[解説]
展示作品の中で唯一のクライアントワークであり、様々な制約の中で作られた映像にもかかわらず、早川氏の持ち味が存分に活かされた力作である。本作で新たな境地を開拓した早川氏が次にどのような展開を見せるのか楽しみでならない。

藤田絵夢「Sea Dream」

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[技法/材料]
花・樹脂・金属・和紙


[作者コメント]
おとぎ話の中のような、海の世界を花や樹脂を使って表現しました。今回は、サーカスにあるような、メリーゴーランドのイメージ。生花、ドライに関わらず、花そのものの素材としての面白さ、ひとつひとつ違う表情を、楽しんでいただけたらと思います。


[解説]
アクセサリーデザインやフラワーアレンジメントのプロとしてキャリアを重ねてきた藤田絵夢氏が満を持して制作した立体作品。女性ならでは柔らかな感性が、心地よいハーモニーを奏でている。

藤田芽衣「黒猫の海馬」

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[技法/材料]
Flash・Photoshop・Afte Effects・Premiere Pro・PENTAX


[作者コメント]
鳳凰 -40- さんの楽曲「黒猫の海馬」に合わせて作らせて頂いたアニメーション。猫の視界はモノトーンだといわれますが、わずかながら、彼らも色を感じ、生きていると聞きます。


[解説]
誰もがもつ心の闇を映し出し、不思議な世界へと誘う映像作品。無情な世界の中からかすかな愛を見いだそうとする、希望の光も感じ取ることができる。

真壁友「流れ」

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[技法/材料]
アルミ・ステンレス・ガラス・木


[作者コメント]
私たちは人生の中で様々な旅をします。その中で一番大きな旅は、誕生から死へ向かう旅です。一度しかない時間の旅。時計の中を流れる粒は時間の断片です。この断片が積み重なり美しい模様を描き出します。人生も一度だけのモノだから美しく輝くのでしょう。


[解説]
光越しに見える不思議な模様は、無数の球状の粒子の配列が織りなす造形の刹那。砂時計という単純明快な構造から、無限の絵画がその時間の数だけ生まれては消失する謎多き装置である。

松田亜希子「transform」

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[技法/材料]
綿・ポリエステル等


[作者コメント]
私は、布地は人肌を感じた時から『命』というのでしょうか . . . そんなようなものを得ているような気がしてなりません。『被服』の被、これには皮膚を表す皮の字が含まれています。服は私たちの第2の皮膚となろうとしているのかもしれません。


[解説]
有機的な、まるで生きているような衣たち。会期中、象の鼻テラスにて、松田が制作した衣を着脱するダンスパフォーマンスが行われた。その衣を纏う踊り子たちの舞によって作品が完成へと導かれる。

松本祐一「twitter音楽」

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[技法/材料]
コンピュータ・twitter


[作者コメント]
アンケート・アートという音楽を作っています。いろんな人にアンケートに回答してもらい、その回答の文章を品詞分解し、それぞれの品詞に音程を割り振り、単語の長さを音符の長さにして、音楽を作っています。最近、twitterって流行ってますよね。このアンケート・アートの作曲システムを使って、リアルタイムの呟きを音楽にしてみようと思いました。いろんな人々の意見や想いなどの言葉の塊を作ってみたかったのです。


[解説]
爆発的な勢いで普及しているSNSツール「twitter」を用いた作品。「twitter」上で「#c_depot」付きでつぶやかれたテキストをインターネットを介して読み込み音楽を奏でる作品である。

丸山祐介「これからも、ずっと。」

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[技法/材料]
銅・真鍮・銀・金箔


[作者コメント]
C-DEPOT 2010のテーマ「旅」について。幼いときから移動を繰り返し、いろいろな地で暮らしてきた。振り返れば、まるで旅をしているようだ。きっとこれからもそうであろう。そんな自分自身をぼんやりと眺めてみた。


[解説]
様々な金属を用いて作られる丸山の作品は、彼の生命への眼差しがそのまま表現されている。素材の風合いを活かし、精巧な仕事によって造られた建物たちに囲まれると、静寂な森に迷い込んだような感覚に陥る。

門田奈々「Le voyage de nana」

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[技法/材料]
アクリルガッシュ


[作者コメント]
私はnanaシリーズと題して女性を描き続けています。nanaは私の名前でもありますが、仏語で『おんな』という意味もあります。人生そのものが「旅」の様に思っています。nanaたちの「旅」をご覧下さい。


[解説]
ますます洗練されたnanaシリーズは、妖艶な存在感を放つ首の長い女性像を描いた作品。甘美な視線に誘われるとしばらく絵の前で対峙せずにはいられない。

安岡亜蘭「kitsune」

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[技法/材料]
アクリル絵具・お面


[作者コメント]
普段は平面の絵画を制作することが多いですが、色々な形や素材のものも作品の支持体になると思っています。伝統的なお面を使うことで、過去と未来といった普段テーマとしている世界がより表現できるのでは、と考えました。


[解説]
近年取り組んでいる立体シリーズ。キツネの仮面にはそれぞれ、蝶、コウモリ、花など、作者ならではキーアイコンが内在し、安岡ワールドを加速させている。

八田大輔「世界の信号機」

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[技法/材料]
ガラス・鉛・鉄・LED電球


[作者コメント]
当たり前と思って大して気にも留めなかったものが当たり前の姿でなくなった時に人々はどのような反応をするのだろう?と時々考える。信号機のほとんどは赤、青、黄色の3色だが赤、青、黄色で無くなった時にどのような行動に人々は出るのか?出ないのか?!


[解説]
信号機を模したオブジェの照明部分には、眼、サタン、猫といった呪術的な図案が不気味に点滅している。異世界から偶然この世界に紛れ込んでしまったようなミステリアスな作品。

山本理子「おかげさま」

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[技法/材料]
レザック66・カッティングシート


[作者コメント]
「おかげさま」はコッソリついて来てくれる。歩みが止まってしまったら、ソッと寄り添ってくれる。元気に歩けるようになったなら、チョット離れたところから見守ってくれる。おかげさまはカゲだから、影に紛ぎれヒッソリたたずんでいる。


[コンセプトテキスト]
私は時々山歩きをします。
入山する前に神社でお参りして、
無事下山すれば神社に「お陰様で無事戻りました」
とお礼をして帰ります。
(その後の温泉と一杯は最高ですよ〜)

ところで〈おかげさま〉って何?

困ったとき、疲れたとき、ピンチに陥ったとき、
後から考えれば何で乗り越えられたのか分からないことが多々あります。
そんなとき助けてくれるのが〈おかげさま〉なんだと思います。

「人生は旅だ」
とよく言われますが
自分一人で歩くのはなにせしんどい。
そんなとき〈おかげさま〉がそばにいてくれると思うだけで
ちょっと救われる気がするのです。

〈おかげさま〉の現れ方はひとそれぞれで、
森羅万象からお隣さんまで、周り中に溢れているはずです。

でも名前の通り「陰」だから、なかなか目に入らない。
でもチョットでも〈おかげさま〉の気配を感じられたなら、

「旅は道連れ世は情け」
すてきな〈おかげさま〉をお供にどこにでも
私たちは行けるはずです。

山本理子


[解説]
なんとも愛嬌のあるユーモラスな妖精のような「おかげさま」たち。かれら全ては一枚の紙からできている。また糊はいっさい用いず、折りと組みのみによって自立している。

Riyo「An effect of ...」

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[技法/材料]
布・染料


[作者コメント]
目をつぶると浮かんでくるようななにげない思い出や情景。
それらと一緒にある音のようなもの。
何かに想いを馳せるときのふっと優しくなれる気持ち。
そういうものを表現したいと思っています。


[解説]
猫をモチーフにした半抽象的な作品。伝統的な染めの技法と現代的な感性によって生み出された作品は、深みがありそれでいてどこか軽やかである。ビビッドな赤は気持ちが明るくなるようなエネルギーを見るものに与える。

2010年8月24日

会場ディレクションを一挙公開!

EXHIBITION C-DEPOT 2010の主役はもちろん作品ですが、展覧会としてのクオリティを影で支えていたものがあります。それがデザインと展示ディレクションの力です。C-DEPOTではデザインと展示ディレクションは、来場者と作品の橋渡しをするための重要な役割を担っています。本展ではキービジュアルを小島一郎氏(フライヤー・WEBデザインも担当)、サイン計画などの会場ディレクションをebcが担当しました。

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↑敷地内に入る看板には小島氏のデザインしたポスターが貼られました。爽やか青が印象的です。

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↑赤レンガの入口の看板にはドーンとC-DEPOTの看板を設置しました。幅3.6mあります。

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↑夜ライトアップされるとこんな感じ。ムーディー。

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↑館内に入るとここにもポスターが。C-DEPOTがポスターコーナーをジャックしました。

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↑↓空港や駅のように、サインを設置。これでどこで展示しているか、どこでイベントが行われているか一目で分かります。また青のキーカラーによって無意識にC-DEPOTのイベントと認識できるような工夫が施されています。

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↑2階へ向かう階段の踊り場
 
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↑展示会場の2階スペース


そして会場の各作品には...

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↑↓光る、しかも美しく明暗するキャプション!ebc堤氏と真壁友氏のコラボによって生まれた画期的なキャプションです。写真だと分かりにくいですが、作品を邪魔しない程度に光るのです。これぞ、アートとデザインとテクノロジーの融合ですね。

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↑ちなみにキャプションの横に配置されたボードは「制作過程ボード」と称されるもの。こちらも本展では重要な役割がありますので、別の投稿にて触れたいと思います。

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↑こちらは、もうひとつの会場「象の鼻テラス」入口です。

↑入ると一番大きな壁面に巨大なドットの壁画。こちらも青系の色が配色されています。

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↑こちらを手がけたebc茂木さん。 ↑まるで細胞のような不思議なグラフィックですね。

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↑床には、船をかたどった無数のカードが散らばっています。通称「Ship カード」。
持って帰って良いアイテム。子供に大人気!

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↑色々な種類の紙に、色々な種類の箔押し印刷を施しています。制作にあたっては有限会社コスモテックさんにお世話になりました。

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↑紙の種類も沢山。紙は株式会社竹尾さんに協賛していただきました。

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↑各テーブルにはスタンドを設置し、C-DEPOT2010の情報を掲載。


これらの演出によって、来場者が二つの会場を行き来し、その過程でアートな旅を疑似体験してもらうことが、本展における会場ディレクションの大きな使命でした。その狙い通り多くのお客様が楽しんでいただけました!

About 2010年8月

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