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「C-DEPOT in the dark」出展作品の紹介

Posted:C-DEPOT STAFF 2010年11月 1日 22:18

「YOUNG ARTISTS JAPAN vol.3」に来場できなかった方のために「C-DEPOT in the dark」に出品した作品をご紹介します。

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↑青木伸介「Good bye Edison」 
アクリルボックスに敷き詰められた電球がLEDによって、照らされています。生活ではエジソンが発明した電球にとって代わってLEDが急速に普及しています。そんな旧文明の象徴としての存在に対する皮肉と尊敬を形にした作品です。良く近づいてみると小さく「Tribute to Edison」の文字が刻まれています。


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↑金丸悠児「Animal breath -Chameleon-」
沢山の色彩とマテリアルを駆使して描かれる金丸作品を構成する要素を切り捨て、シルエットと光のみによって動物を表現しています。光は呼吸をするかのようにゆっくりと明暗し、生命感を浮かび上がらせています。小松宏誠氏と株式会社鎚絵とのコラボ作品。


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↑久世祥三+坂本茉里子「Luminon(るみのん)」
C-DEPOT 2010に出品した「Rhino・n(らいの・ん)」の弟が登場。背中をなでると、オルゴールの音が鳴るだけではなく、なんと角が光ります。愛らしいサイのシルエットと、ぬくもりのある木の手触りが、疲れた現代人の心を癒すでしょう。


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↑杉山治「.candle」
近年ドットによるペインティングを制作している杉山氏は、今回ロウソクの灯火を表現しました。不思議と心を落ち着かせる火のゆらめき、まずそれをデジタルなドット描画に変換し、さらに光に再変換しました。現象を対象にメディアの変換(火→ドット→電光)を重ねることで生まれる認識の差異を楽しむことが、この作品を鑑賞する肝になります。


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↑田部井勝「ちずあかり」
テーブルの上に置くと光の正方形の中にデザイン化された地図が照らし出されます。この場所は現在居る場所、つまり東京交通開館周辺の地図です。光源の所在地こそが、作品を観ている貴方が今居る場所。小さな照明器具を見るという単純な行為なのですが、自分自身を遥か空から俯瞰して見ているような錯覚に陥る不思議な装置です。


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↑早川貴泰「早川貴泰静止画作品集2010」
高解像度ディスプレイにスライドショーによって映し出された映像は、2010年に早川貴泰が制作した作品の静止画たち。本編ではめまぐるしく変化するアニメーションを静止させることで、アニメーション作品では拾いきれなかった早川氏の美意識が凝縮された美しいグラフィックとなっています。


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↑藤田絵夢「Snow Tree」
アクセサリーデザインとフラワーアレンジメントのスキルを融合させた創作を行う藤田絵夢。近くで見ると、草木やアクセサリーピースが散りばめられていて、繊細で透明感のある仕上がりになっています。聖なる夜に柔らかく光る木は観る者の心を温かく照らすでしょう。


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↑藤田芽衣「男子蟲」
芋虫の形をした指輪を作っています。ブラックライトによって妖艶に光るその姿は、一見グロテスクなのだけど、見ようによっては愛らしくも感じることができて、タイトルの「蟲」という言葉がぴったりと当てはまります。


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↑真壁友「秩序と無作為01」,「秩序と無作為02」
砂時計の原理を応用し、ステンレスの極小の球体を用いた作品。モーターをプログラミングによって制御しシーソーのように動き砂が移動するメディアアート作品です。積み重なるときに配列がずれることによって生み出される美しい図形は、二度と同じ形にはならず、ただが現象かもしれませんが、されど永遠に変化し続ける絵画とも考えることができるでしょう。


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↑松枝悠希 「This is EXIT white」「This is EXIT green」
ふと見上げると、非常出口の電光表示があります。よく見ると緑の人が飛び出てる。たったそれだけの作品なのですが、日常にありふれたモノをちょっと変化させるだけで、劇的に非日常に引き込まれてしまします。そんな魔法のような魅力が松枝悠希作品の特徴なのです。見た人は例外無くニンマリしてしまうでしょう。


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↑松田亜希子「クラクナッタラ」「月アカリ」
松田亜希子の作品であり、10/30に行われたダンスパフォーマンスに着用された衣装です。生地には蓄光繊維が使用されており、暗い部屋の中で光る衣装です。パフォーマンスは「夜」をテーマに、声楽家が歌う音楽をバックに優美なダンスが行われました。


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↑八田大輔「dress」
伝統的な技法によって制作されたステンドグラス作品。美しいガラスに、顔料による絵付けを施された存在感のあるヤギが描かれています。実はこのヤギ、モヒカン姿に現代的なファッションに身を包んでいて、まるで世間の常識や先入観を嘲笑しているようにも見えます。そんなギャップをユーモラスにさりげなく取り込むことが八田作品のオリジナリティと言えるでしょう。

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