EXHIBITION C-DEPOT 2010 旅 -voyage-: 21 真壁友アーカイブ

21 真壁友の「旅 -voyage-」

TICKET : 真壁友|MAKABE Tomo

Posted:2010年7月 4日 19:34

出発地/from:
行き先/to:
エンジニアリング 真理
経由/via:アート
コメント/comment:
エンジニアリング(工学)から出発。アートという表現を経由し、真理を表現したい。
様々な形状や動きを作り上げる基礎となるエンジニアリング。
エンジニアリングとは真理の世界(天界)とこの世(地上界)をつなぐモノと言われています。
エンジニアリングから出発しアートの力を借りて真理を表現する。
私にとって創作活動はエンジニアリングから始まり真理へと向かう旅です。

木材加工1 - 真壁友

Posted:2010年7月 7日 17:58

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土台になる部分をフライス盤で加工中。


アルミをNC加工 - 真壁友

Posted:2010年7月 8日 22:39

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私の作品制作は部品製作から始まります。
NCフライス盤を使いアルミ板から部品を削りだしています。完成した後は外からは見えない部分ですが作品の動作に重要なパーツ。丁寧に作っています。


シャフト加工 - 真壁友

Posted:2010年7月 9日 22:58

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シャフトを作っています。アルミの棒を旋盤で削って目的の太さに加工します。
高い精度で仕上げるためには、金属を削る音やハンドルを廻す感触からのフィードバックが大切。
コンピュータ制御ではない面白さが旋盤にはあります。


制作環境 - 真壁友

Posted:2010年7月10日 22:58

メディアアートというジャンルで活動していますが、このジャンルはコンピュータを使ったり電気回路を使ったり、様々な材料を相手にします。「どうやって作っているのだろう?」と思う人も多いでしょう。私の右腕として活躍している道具を紹介します。

旋盤
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卓上旋盤と呼ばれる小型の工作機械。金属を削る道具です。

NCフライス盤
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フライス盤という工作機械をコンピュータで制御するNCフライス盤。右側にあるノートパソコンが制御用のコンピュータ。図面に書いた通りにフライス盤が動き部品を削りだします。写真は真鍮の棒に加工を加えているところです。
FM100という卓上フライス盤にステッピングモータを追加した自作NCフライス盤です。

シャフト完成 - 真壁友

Posted:2010年7月11日 18:06

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シャフト完成

こんな小さな部品作るのにすごい時間かけてしまいました。でも可動部分の大切な部分なので手は抜けません。


試作品製作 - 真壁友

Posted:2010年7月14日 23:52

どんな感じで製作しているのか、試作品の製造工程を紹介します。

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アルミの円柱を旋盤にセットし中心に穴をあけます。細いドリルから徐々に太いドリルにして穴をあけます。

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穴あけが終わり、外周を削りました。

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穴を広げてベアリングが入るようにします。この作業を「中ぐり」と呼びます。

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外周も中ぐりも終わったので部品になる部分を切り取ります。この作業を突っ切りと呼びます。

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この直径になると突っ切りでは最後まで切断できないのでバイスにくわえて金ノコで切断します。

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穴あけ位置などを印刷したシールを製作したアルミ部品にはりつけます。このシールを参考にして穴あけを行います。

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ねじを入れるためにネジ山を作成します。タップという工具を使いネジ山を作ります。

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完成した部品です。

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組み立てたところ。この段階でベアリングの固定方法に問題があることに気がつきました。設計を変更してやり直しです。



試作品製作その2 - 真壁友

Posted:2010年7月15日 22:14

前回の試作で改良すべき点がいくつか判明。そこで、改良した部品を製作。NCフライス盤と旋盤が大活躍!
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この状態で展示したいぐらいキレイに出来ました。

部品製作 - 真壁友

Posted:2010年7月17日 06:36

試作品で方針が決まったので本番のサイズで加工開始。
IMG_5506.jpgのサムネール画像
直径68mm。卓上旋盤で扱う限界のサイズです。

NCで追加加工 - 真壁友

Posted:2010年7月22日 18:12

旋盤で作成した部品にNCフライス盤で加工を加えます。ミスをするとせっかく作った部品が台無しになるので緊張する作業です。
1mmのエンドミルで加工をしています。シャフト部分が邪魔でエンドミルをドリルチャックの先端部分で保持して加工しています。あまり良いことではありません。良い子はまねしないでください。


1つの部品ができるまで - 真壁友

Posted:2010年7月24日 10:43

材料から1つの部品が出来上がるまでの作業を紹介します。

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図面
これから作る部品の図面を書きます。複雑な部品の場合はCADで図面を書きますが、簡単な部品の場合は手書きの図面で作業を進めます。

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材料
アルミのブロックです。大きなブロックからノコギリで切り出しだいたいのサイズにします。

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旋盤にアルミのブロックをセットします。旋盤は丸い物を固定するためのチャックが付いていますが、今回は四角いものを加工するので「四つツメスクロールチャック」を使っています。これで6面を削りキレイな面を作ります。

IMG_5744.jpg削り終わりキレイな面がでました。

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正確な寸法の立方体ができました。4つ同じ部品を作ります。

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シャフトを通すため直径19mmの穴を作ります。旋盤を使いまずドリルで10mmの穴を開けます。

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つぎに中グリバイトを使い穴を19mmまで広げます。

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19mmの穴ができました。

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次にネジを通すための穴を空けます。

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次にカッターでスリットを作ります。

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タップでネジを切ります。

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NC加工でボルトを入れるザグリ加工をします。

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ネジを入れて完成です。
作品のどこかにこの部品を使います。
外から見える部分なので、会場でどこに使われているか探してみてください。


これは何でしょう? - 真壁友

Posted:2010年7月26日 05:35

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ずらりと並んだ何か。同じ物が30枚あります。
展示会場で使う物ですが作品ではありません。

会場で必ず眼に入る物です。
さて、何でしょうか?

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さて前回の「これは何でしょう?」分かった方いますか?
分からなかったと思います。

さて、電子部品が付いて電池ケースの配線が付きました。これで分かりますね?


って、わからねーよ!
と言われそうですね。

展示に使う「あるモノ」の裏側です。
C-Depotには色んなジャンルで活動するアーティストがいます。
異なるジャンルのコラボレーションで作ったモノです。

で結局なんなの? これ?

作業台 - 真壁友

Posted:2010年7月29日 06:23

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組立直前。この部品達が組み立てられて作品になります。

組立 - 真壁友

Posted:2010年7月30日 13:48

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いままで作ってきた部品を組立。
徐々に全体が出来てきます。

このスプーンに入った物は一体なに?
私の作品に使う大切な素材です。
素材というより作品の主人公。これが手に入ったおかげで作品が実現できました。

で、これ何?

答えは会場で!

旅の準備 - 真壁友

Posted:2010年8月 2日 06:33

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完成した作品を分解して梱包。
横浜赤レンガ倉庫に宅配便で発送します。

みんな元気で会場で会おうね!!