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2008年11月 アーカイブ

2008年11月16日

安岡亜蘭の海外レポート -韓国編 2-

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7月、韓国の忠清南道泰安郡(チュンチョンナムド・テアングン)の夢山浦(モンサンポ)という海岸で開催されている、第6回モンサンポサンドアートフェスティバルに参加してきました。
以前からお世話になっている、ソウルの誠信女子大学の教授で彫刻家のキム・ソンボク先生からの招待でした。会場であるの夢山浦は、キム先生の故郷であり、キム先生はこのサンドフェスティバルのディレクターをされています。日本から、現在東京藝術大学に留学されている、台湾人のテイさん、イラン人のサブーリさん、アメリカ人の彫刻家ビルさんとその奥様と共に招待作家として参加しました。みなさんとは飛行機や宿泊も一緒だったので、なんだか久しぶりの修学旅行のようで楽しかったです。
ソウルへ着いた翌日、誠信女子大学へ向かい、キム先生や学長先生、彫刻科の教授をされている先生にごあいさつをして、学食で昼食をごちそうになり、車何台かにわかれて夢山浦に向けて出発しました。夢山浦はソウルから車で3、4時間かかるので、着いた頃には日がかげりはじめていました。

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夕方から誠信女子大学の彫刻科のみなさんやキム先生の知り合いの先生方が続々と集まり会場近くの食堂で食事会が始まりました。海が近いからか新鮮な魚介類中心で、意外と思われるかも知れませんが、お刺身もたくさんで、とてもおいしかったです。
2 次会では宿泊するホテルの敷地内でアナゴのバーベキューをいただきました。前回のレポートでも書きましたが、韓国のみなさんはとてもお酒が強いです。次の日が彫刻を作る本番だというのに、教授のみなさんが率先して飲んでおられました(笑)。日本からの作家陣は2次会で失礼したのですが、みなさんは明け方近くまで飲んでいたようです。なんともパワフルですね!

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翌日、いよいよ本番の日、どこからか民族衣装を着た太鼓奏者達が踊りながら演奏を始め、祭りのムードを盛り上げています。
今年のテーマは「癒しの海」。実はモンサンポでは昨年、タンカー事故により原油が海に流出してしまい、今年のサンドアートフェスティバルも開催できるかわからない状態だったそうです。市民ボランティアによる地道の努力のおかげで、再びきれいな海に戻ったそうです。韓国のみなさんの団結力、行動力、見習いたいものです。

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さて、中々難しいテーマで、何を作ろう?と悩んだのですが、招待作家の中で唯一平面作家の私、ここは高望みせず、まず完成させることを目指して波に乗るイルカを作ることにしました。キム先生の助手さんが一人、アシスタントとして手伝ってくれたおかげで、なんとか完成させることが出来ました。キム先生の大学は女子大ですが、大学院からは男子も入学できるそうです。このフェスティバルでは、招待作家の他は一般参加者で人数も自由なので、大勢チームは迫力のある作品も多かったです。


キム先生は審査員なので、ご自身は作品を作っていませんでしたが、久しぶりに会う地元の友人たちととても楽しそうに過ごされていました。また、作家として生まれ育った場所で貢献されていて、あらためて尊敬できる先生だなぁ、と感じました。私もいつかそんな活動ができた...と思った2008年の夏でした。

yasuoka_msaf5.jpg 安岡亜蘭

アーティスト


和の要素とメカニカルな要素を融合させた、現代的な平面作品を制作する。
多くのコレクターからの熱い支持を誇る人気作家、最近では海外展示のオファーも多い。
C-DEPOTでは第一回から出品している。


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